♪ 書き送る 文もしどなき仮名書きの 抱いて寝よとの沖越えて
岩にせかれて散る浪の 雪か霙か 霙か雪か とけて浪路の
二つ文字 妻を恋しと慕うて暮らすえ
[解説]
東海道五十三次の
神奈川台の茶屋で働く女性が江戸に残した
夫を慕う心を唄っている。
歌舞伎の「髪結新三」、永代橋の場で忠七が身を投げる時に
流れるのが有名。
しどなき:だらしない
♪ 書き送る 吾が手ながらも羨まし
恋しき人の見ると思えば恥ずかしき
嘘も誠も命毛に 契いしことの判じもの
待つも幾夜の後朝に 人目の関と明烏
[解説]
こちらは 廓の女が絶えて久しく逢わぬ男のもとに、思いの丈を
述べた文を書き送る所を唄ったもの。
羨まし :思うように書けないで不満であるという意。
命毛 :筆
後朝(きぬぎぬ):「衣衣」で男女が相会った翌朝、それぞれの
衣服を着て別れること。
人目の関:他人の見る目が妨げとなって、思うようにならない
事を関所に例えている。
posted by 美きえ at 10:13| 東京

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