2010年01月01日

大津絵(大阪)・・・

 ♪ 大阪を立ち退いて 私の姿が目に立たば かり駕籠に
    身をやつし 奈良の旅籠や三輪の茶屋 五日、三日と日を送り
     二十日余りに四十両 使い果たして二分残る
    金ゆえ 大事な忠兵衛さん 科人に致しましたも皆私ゆえ
     さぞや お腹も立ちましょうが因縁づくじゃと諦めくだしゃんせ



 
 

 [解説]
 大津宿(滋賀)の名物に厄除けの一枚絵(大津絵)があり 
 宿場遊女達が それに描かれている。
 その戯画を折り込み「大津名物二上り」として唄い出したのが
 江戸中期。
 弘化(1844〜1847)の頃に 江戸の俗曲として全国に広まる。
 明治時代になっても愛唱されており  現在では端唄の代表曲と
 なっている。


 ■大津絵

 歌舞伎「恋飛脚大和往来」(こいのたよりやまとおうらい)の通称名。

 大阪の飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛は、新町の遊女梅川を
 身請けする為に 公金の封印を切ってしまい 故郷の
 大和国新口村へ落ち延びて行く。
 雪の中の二人の前に忠兵衛の実父 孫右衛門が通りかかり
 梅川は雪に滑った孫右衛門を介抱する。
 孫右衛門は忠兵衛に気付きながらも 養家への義理から
 名乗ることもせず 二人を見送る。



posted by 美きえ at 00:11| 東京 ☁| Comment(9) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大津絵なのに大阪の唄。。不思議な感じがしますけど正解なんですよねぇ
民謡本によれば滋賀県民謡になっていますが、歌詞の舞台が大阪ですから
端唄ではそうなったんでしょうね?

民謡の大津絵の歌詞には長頭翁(げほう)近江八景、そしてアップされた
梅忠などありましたが…歌舞伎では梅川なんですね。。

長頭翁(げほう)
♪長頭翁の梯子ずり 雷太鼓で釣瓶釣る お若衆は 鷹を据え

近江八景
♪近江八景 誰ゆえに 粟津にこがるる 矢橋舟 たのむ文さえ 堅田より

梅忠
♪大阪を 立ち退いても 私の姿が目にたたば 借駕籠に身をやつし
Posted by 迷也 at 2010年01月02日 18:05
迷也さま♪
大津絵は 色々な替え唄がありまして 「大阪」「きりぎりす」「お正月」などがあります。
その他にもあるのかもしれませんが 私が知っているのは こんな感じです。

http://sasakimikie.seesaa.net/article/23009791.html

元々 滋賀県の民謡が 少しずつ節を変えて 関西や江戸に伝わったのでしょうか?
逆に そういう風に伝わったということは とても庶民に愛された唄という事なのでしょうね!

いつも 色々な情報をありがとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

Posted by 美きえ at 2010年01月02日 21:57
大津絵の替え歌を探してみましたが、多すぎますね?
http://homepage2.nifty.com/inasho/doudemo/ootue-busi.htm

伊勢音頭は荷物にならない伊勢土産として全国に普及しましたが
大津絵も同様に旅人が大津や京都の旅館などで覚えたものかもしれません
そうなると土地のことを歌詞にした替え歌も多く誕生しますよね?
当然、上方や江戸にも伝わり大津絵を題材とした歌舞伎の舞踊曲も生まれたそうです
Posted by 迷也 at 2010年01月03日 09:48
迷也さま♪
ずいぶん沢山あるんですね!!
私も ちょこっと印刷して この歌詞で唄えるものか 試してみようと思います。

ありがとうございました。
Posted by 美きえ at 2010年01月03日 18:34
あけましておめでとうございます。
大津絵にはいろいろ歌詞がありますが、
やはり大阪をたちのいて…の歌詞がいちばん好きです。
ほかにも、いくつか紹介します!

<花札の歌詞> 
四季の遊びは様々に 春立つ日の出や松に鶴
梅に鶯 花見に幕を張り 桜短冊ついている
中にも紫ゃ目に立つと 柳に春雨 御用心
藤に尾花に牡丹に夏の蝶 菖蒲の八橋ゃ手を引き合うて
萩の下露も 粋な縁に菊の盃
桐に鳳凰 鹿に紅葉に 野山の薄に更けゆく雁
時雨の冬籠もり

Posted by 大分県の盆踊り 管理人 at 2010年01月14日 01:28
あけましておめでとうございます。
大津絵にはいろいろ歌詞がありますが、
やはり大阪をたちのいて…の歌詞がいちばん好きです。
他のも紹介します。
花札の歌詞は、字余り気味で唄いにくいので
わかり易いように「大阪をたちのいて」の歌詞と
照らし合わせてみました。

<花札> 
(大阪を〜) 四季の遊びは様々に
(私の姿が〜)春立つ日の出や松に鶴
(仮駕籠に〜)梅に鶯 花見に幕を張り
(奈良の〜) 桜短冊ついている
(五日〜)  中にも紫ゃ目に立つと
(二十日〜) 柳に春雨 御用心
(遣い〜)  藤に尾花に牡丹に夏の蝶
(金ゆえ〜) 菖蒲の八橋ゃ手を引き合うて
(とが人に) 萩の下
(ならしゃんしたも〜)露も粋な縁に菊の盃
(さぞや〜) 桐に鳳凰 鹿に紅葉に
(因縁)   野山の薄に
(ずくじゃと)更けゆく雁<カリガネ>
(あきらめ〜)時雨の冬籠もり
Posted by 大分県の盆踊り 管理人 at 2010年01月14日 01:43
大分県の盆踊りさま♪
おめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

早速 良い情報をありがとうございます。
でも かなり字余りといいますか・・字数が合わないので 節も変えて歌うのでしょうね!!

ただ 昔の人はこのように美しい言葉で綴るということに 才能があったのですね!!
Posted by 美きえ at 2010年01月14日 09:55
はじめまして
鹿児島市のあらいぐま(橋口晃一)と申します。

大津絵節、昭和の初期まで、鹿児島でも唄われていました。
26年前に荒武タミ師匠に教わった唄ですが、その頃の記録をWEBに書き連ねているところです。

元々の大津絵節、興味深く拝聴させて頂きました。
ありがとうございます。

大津絵節の受講記録からリンクを張らせて頂きました。
よろしくお願いします。

http://web.me.com/koichi_hashiguchi/Raccoon/1984/entries/1984/2/20_19840220-1.html
Posted by あらいぐま at 2010年04月01日 03:23
あらいぐまさま♪
ようこそ お出で下さいました。
鹿児島でも 『大津絵』が唄われていたんですね!!

私共は 江戸風の唄い方ですが もしよろしければ 
またお立ち寄り下されば・・と思います。
Posted by 美きえ at 2010年04月01日 11:11
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