2007年10月30日

<木津川>

  ♪ 折から月の いでしほや 流るる方は 木津川へ
      濃き紅に 染め込みし 紅葉 故郷へ 錦せん
     散りゆく 葉末 はらばらと 散るは涙か 秋雨か
       しかとはわかぬ 川づつみ




  
いでしほや :いでし方や
はらばら :ばらばらになる
posted by 美きえ at 09:00| 東京 ????| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月10日

<鬢のほつれ>

  ♪ 鬢のほつれは 枕のとがよ それをお前に疑られ
     つとめじゃえ 苦界じゃ 許しゃんせ

  ♪ 待てば添われる 身を持ちながら せいて世間を狭くする
     せかなきゃね 先(せん)越す 人がある

  ♪ 疑い晴れたら この手を離せ 他所で浮気をするじゃなし
     車もね 来ている 夜も更ける



  [解説]
  幕末から明治にかけて 多くの人に愛唱された。
  日本髪の左右側面の張り出した部分を”鬢”と言い、それが乱れたのは
  他の男に気を許したからだと 責められる様子を唄っている。

  苦界:苦悩が多い・・・この場合遊郭の事を言う。




  ♪ もしも 私が鶯ならば 主のお庭の梅ノ木で
     惚れましたとエー たった一声聞かせたい

  ♪ 袖のほころび 垣根のとがよ それをあなたに疑られ
     ついしたえ 粗相じゃ 許しゃんせ

  ♪ 雨がしょぼしょぼ 降るその中を どうしても あなたは 
     いなんすか 待たしゃんせ まだまだ 言いたい事がある

  ♪ 今朝の別れに 鳴いたるカラス 何が悲しゅうて 鳴くのやら
     いくら鳴いたとてさ 締めたえ この手が離さりょうかさ

  ♪ もしも 私が鶯ならば 主のお庭の 梅の木に たった一声サ
     惚れましたとエ〜 焦がれ鳴く声 聞かせたい

  ♪ 猫になりたや あの家の猫に 好いたお方の 膝まくら
     たもとちょいとくわえ じゃれて 口舌がしてみたい

  ♪ 今朝の別れに 鳴いたるカラス 何が不足で 鳴くのやら
     いくら鳴いたとてサ 締めたエ〜 この手が放さりょか
posted by 美きえ at 11:24| 東京 ????| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月27日

<玉川>

 ♪ 玉川の水に晒せし 雪の肌 積もる口説のその中に
    とけし島田のもつれ髪 思い出さずに忘れずに
     また来る春を 待つぞえ



  [解説]
  嘉永[1847〜1854]の頃に出来たもの。
  玉川から引かれた水で産湯を使った事を誇る 江戸の女の恋を
  唄っているが、はかない境遇に身を置く哀しみと、秘めた恋を
  主題にしているので曲調はしめやかである。


  雪の肌 :雪のように白く美しい肌
  口説  :口喧嘩 特に親密な男女の喧嘩


  【おまけ】
  ♪思い出さずに・・・
    の所は二代目高尾太夫が伊達網宗に送った文の一部

  伊達綱宗は独眼流政宗の孫である。
  裕福だった伊達家の財力を削る為に幕閣が 土木工事を命じた事
  から 三浦屋の高尾太夫を見初めるが 振られ通しで ある日
  舟遊びの船中で高尾を吊るし責めに責めた挙句、切り殺してしまう。
  歌舞伎では
  『伽羅先代萩』(めいぼくせんだいはぎ) 
  『伊達競阿国戯場』(だてくらべおくにかぶき)
  などの題材になっている。
posted by 美きえ at 10:04| 東京 ????| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月10日

<有明>

 ♪ 有明の灯す油は菜種なり 蝶が焦がれて 逢いに来る
    もとをただせば深い仲 死ぬる覚悟で来たわいな
     * ハア 是非とも是非とも *

 ♪ 気安めか だます心か知らねども 今朝の別れにしみじみと
    辛抱せよとの一言が たより無き身の力草
     * くり返し *

 ♪ 今朝も羽織の綻びを 私(わし)に 縫えとは気が知れぬ
    嫌な私に縫わすより 好いたあの娘(こ)に 頼まんせ
     * くり返し *

 ♪ 言うならば 言わしておきなよ 何とでも 
    戸は立てられぬが 他人の口 浮名怖さに 切れるよな 
     そんなまた容易い(たやすい)仲じゃないじゃないかね



   [解説]
  菜の花が種となり油に変わっていっても 蝶は恋人のように 
  美しい花の 昔を懐かしがって 香りを慕ってくるという内容が 
  しっとりと唄われている。
  大正の初めに一時衰えていた流行が復活し 囃子言葉
  ♪ハア 是非とも是非とも が付き 多くの替唄が出来た。

  ”有明”というのは 古語に言う夜明けまで付けておく行燈
  ”有明行燈”のことを言っている。
posted by 美きえ at 09:03| 東京 ??| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月31日

<柳の雨>

  ♪ 行く水に 雨がそぼ降る河岸の灯よ 
      傘が二つに人影も 更けて淋しきあの流し 

     駕籠で行くのはお吉じゃないか 下田港の春の雨 
      泣けば椿の花が散る 
 
     アレ 糸の音も忍び音に 柳が泣いているわいな





   【解説】  
 
   唐人お吉・・・

   お吉は17才で下田奉行所支配頭取・伊差新次郎に口説かれて
   異人(ハリス)の侍妾(じしょう)となり 大きく人生が
   変わりました。
   ハリスに仕えた期間は ほんの僅かでしたが お吉は
   「唐人」と罵られ 横浜に流れ 後に下田へ戻って小料理屋
   「安直楼」を開きましたが 酒に溺れて倒産。
   明治24年3月27日の豪雨の夜 遂に川へ身を投げ
   自らの命を絶ってしまいます。
posted by 美きえ at 09:14| 東京 ??| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月14日

<ぎっちょんちょん>

  ♪ 高い山から 谷底見れば ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
     瓜やなすびの 花盛り 
      *オヤマカ ドッコイ ドッコイ ドッコイ ヨーイヤナ
        ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん*

  ♪ お前ひとりと 定めておいて ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
     浮気ゃ その日の出来心 *くり返し*

  ♪ 丸い玉子も 切りよで 四角 ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
     物も言いよで 角が立つ *くり返し*

  ♪ あの娘 良い娘だ ぼたもち顔で ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
     黄な粉付けたら なお良かろ *くり返し*




   【解説】
   天保の頃流行したビヤホン節の変化したもので 明治の中頃まで
   寄席でうたわれた。
posted by 美きえ at 09:17| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月13日

<品川甚句>

 ♪ あゝ だましゃがる 小窓開ければ 品川沖よ
    鴨八百羽 小鴨が八百羽 入船八百艘 荷船が八百艘 帆柱八百本
     あるよあるよ 朝来て 昼来て 晩に来て 
    来てこんとは 偽りな 来た証拠にゃ 目がちょっとダレちょる 
     酒飲んだ 誰よと誰よがちがちょる ハッハッ 
      ちがちょる ちがちょる ひちりかっぽ どて しょって   来いちょろちょろね

   船は出てゆく 煙は残る 残る煙が あー痛たったった しゃくのたね


    
posted by 美きえ at 09:49| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月12日

<ラッパ節>

 ♪ 今鳴る 時計は8時半 これに遅れりゃ 重営倉 
    今度の日曜が 無いじゃなし放せ軍刀に 錆が着く 
     *トコ トット トッ トトットゥ*

 ♪ 子供の おもちゃじゃ あるまいし 金鵄勲章や金平糖 
    胸に吊るして 得意顔 およし 男が下がります 
     *くり返し*

 ♪ 私ゃ よっぽど あわて者 がま口 拾って喜んで 
    電気の灯りで よく見たら 電車に 引かれた ひきガエル 
     *くり返し*
 
 ♪ 畳み叩いて こちの人 悋気で言うのじゃ無けれども 
    ひとりで差したる 傘なれば 片袖濡れよう 筈が無い 
     *くり返し*

 ♪ 片袖濡れても 悋気するな 夕べのお連れは 男連れ 
    聞けば お前の元 馴染み 悋気するなら こちらから 
     *くり返し*

 ♪ そんな言い訳 よしゃさんせ 蛇の道ゃ ヘビだよ 
    すぐわかる あなたの浮気を知らぬよな 
     そんな 私じゃ ないわいな 
     *くり返し*


posted by 美きえ at 11:13| 東京 ??| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月25日

<お前とならば>

  ♪ お前とならば どこまでも 箱根山 白糸滝の中までも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 白糸滝は まだおろか 日光の 華厳の滝の中までも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 華厳の滝は まだおろか 浅間山 噴出す煙の中までも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 燃え立つ煙はまだおろか 太平洋 逆巻く怒濤の中までも  
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 逆巻く怒濤はまだおろか アメリカの ナイヤガラ瀑布の中までも 
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ ナイヤガラ瀑布はまだおろか アフリカの 照り着く砂漠の中までも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 照りつく砂漠はまだおろか 北極の オーロラ見ゆる果てまでも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ オーロラ見ゆるはまだおろか 心中して地獄の釜の 中までも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 地獄の釜はまだおろか 極楽の 蓮華の花の上までも
     とこ いとやせぬ かまやせぬ

  ♪ 蓮華の花はまだおろか 奥座敷 電気の消えた四畳半 
     とこ いとやせぬ かまやせぬ





   [解説]

   別名 『かまやせぬ節』とも言い 大正3年頃流行した。
posted by 美きえ at 08:29| 東京 ??| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月11日

<推量節>

  ♪ 何を アゝゝ アゝゝ アゝ 推量 推量
     くよくよ川端柳 チョイト セノヨイヤサノサ 水の
      コラショ 流れを 実 見て暮らす 
    *オヤ ヤットセノヨーイヤサ サイショ アリャサ コリャサー
      ヤットネ アゝ 推量 推量*

  ♪ 鯰エー アゝゝ アゝゝ アゝ 推量 推量
     だまして 権妻(ごんさい)となれば チョイト 
      セノヨイヤサノサ 又も コラショ 地震で 実 元の猫
    *くり返し*

  ♪ 目出度 アゝゝ アゝゝ アゝ 推量 推量
     目出度の 若松様よ チョイト セノヨイヤサノサ 枝も
      コラショ 栄えて 実 葉も繁る
    *くり返し*

  ♪ 竹にナー アゝゝ アゝゝ アゝ 推量 推量
     雀が 品よく 止まる チョイト セノヨイヤサノサ
      止めて コラショ 止まらぬ 実 恋の道
    *くり返し*





    鯰   :明治時代の偉い人
    権妻  :お妾さん
    地震  :ゴタゴタ
    猫   :芸者の事

   【解説】

   寄席から流行し始め、日露戦争の辺りまでよく唄われていた俗曲。
   このメロディプッチーニの「蝶々夫人」の中で、蝶々夫人の
   自殺の場面で使われている。
posted by 美きえ at 10:16| 東京 ??| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする